平成12年9月28日付け生衛発1469号厚生省生活衛生局水道環境部長通知より抜粋
『第一 (筆者注:平成12年)改正の趣旨
我が国においては、いわゆる循環型社会を実現するため、廃棄物の減量化を促進し、安全で適正に廃棄物を処理することができるような体制を整備することが大きな課題とされている一方、廃棄物を取り巻く状況としては、適正に処理するために必要な施設の整備が進まず、悪質な不法投棄等の不適正処分が増大するなど深刻な状況となっている。
このような状況を踏まえ、廃棄物について適正な処理体制を整備し、不適正な処分を防止するため、国における基本方針の策定、都道府県における廃棄物処理計画の策定、廃棄物処理センターにおける廃棄物の処理の推進、産業廃棄物管理票制度の見直し、廃棄物の焼却の禁止、支障の除去等の命令の強化等の措置を講ずるとともに、周辺の公共施設等の整備と連携して産業廃棄物の処理施設の整備を促進することとしたものである。』
平成12年改正で盛り込まれた「野外焼却の禁止」規定には、非常に重要な意義があります。
それまでは、「直罰規定」がなかったため、野外焼却を行っていたとしても、その場では検挙できず、改めて行政から行為者に改善命令を発出するなど、実効性の乏しい対策しかできませんでした。
この時の法改正により、「野外焼却」が「直罰対象」となったため、不適正処理の取締りが格段にやりやすくなったのです。
平成12年の改正のポイントは、下記に示すとおりです。
1.国の「廃棄物処理基本方針」策定制度の創設
2.「都道府県廃棄物処理計画」策定制度の創設
3.廃棄物処理業の許可等の要件に関する事項
・廃棄物処理業の許可の取消し等の要件の追加
・産業廃棄物処理業の許可の欠格要件の追加(暴力団関係者の排除を目的とする)
・都道府県知事が許可又は取消処分を行う際には、警視総監又は道府県警察本部長に
意見聴取を行う手続を定めた
4.廃棄物処理施設の設置に係る許可の要件に関する事項
・多数の焼却施設が著しく集中することが社会的に問題となったことなども踏まえ、
焼却施設の過度の集中によって、大気環境基準の確保が困難となると認めるときは、
設置の許可をしないことができるものとされた
5.廃棄物処理施設の譲受けの許可等に関する事項
・廃棄物処理施設を譲り受け、又は借り受けようとする者は、都道府県知事の許可を
受けなければならないものとされた
・廃棄物処理施設設置者が法人の場合で、その法人が合併する時は都道府県知事の
認可を受けなければならないものとされた
6.都道府県の行う産業廃棄物の処理に関する事項
都道府県は、区域内における産業廃棄物の適正処理を確保するために必要であると
認めるときは、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図る観点から、産業廃棄物の処
理をその事務として行うことができるものと明確化された
7.多量排出事業者の処理計画の策定に関する事項
・多量排出事業者は、産業廃棄物の減量その他その処理に関する計画を作成して都道
府県知事に提出し、さらに計画の実施状況を報告しなければならないものとされた
・都道府県知事は、上記の計画及びその実施状況について公表するものとされた
8.産業廃棄物管理票制度に関する事項
・最終処分業者は、中間処理業者に送付している管理票の写しに、最終処分の終了した
旨を記載することとされた
・中間処理業者は、最終処分の終了した旨を記載した管理票の写しを事業者へ送付する
こととされた
・排出事業者は、最終処分の終了した旨を記載した管理票の写しの送付がないときは、
状況把握及び適切な措置を講ずることとされた
9.廃棄物処理センター指定制度の見直し
従来は、公益法人のみを指定対象としていたものを、株式会社等を含む地方公共団体の
出資法人やPFI法による選定事業者にまで拡大された
10.廃棄物の焼却の禁止に関する事項(現行法第16条の2)
・「野外焼却」が直罰の対象とされた
・焼却禁止の例外規定が創設された
11.不適正処分に係る措置命令に関する事項
・排出事業者が他人に産業廃棄物の処理を委託する場合、最終処分が終了するまでの間、
処理が適正に行われるよう注意すべき義務があると定められた
・措置命令の対象者に、「不適正処分に関与した者」が追加された
12.罰則に関する事項
・廃棄物の焼却禁止、管理票の不交付等についての罰則が新設された
・廃棄物の不法投棄の罰則を強化
(5年以下以下の懲役又は1000万円(法人は1億円)以下の罰金)
参考
平成12年9月28日付け生衛発1469号 厚生省生活衛生局水道環境部長通知
http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=11000305

